2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

タリバンの眼 戦場で考えた

ジャーナリストの佐藤和孝氏の著書。今までチェチェンやシリア、アフガニスタン等、世界の紛争地帯を取材しているベテラン。中でもアフガニスタンの地域はほとんど訪れている。 シーア派やスンニ派、宗教の対立やらパシュトゥン人とハザラ人の民族間の対立。…

インド神話物語 ラーマーヤナ

感無量。毎回、大袈裟で恐縮だがこんなに面白いファンタジーは読んだ事がない。イギリスの指輪物語ではなくアジアの人々はラーマーヤナを読んだ方がいい。紀元後二世紀頃に誕生した物語で今まで多くの作家によって読み継がれてきた。地域や国、作家や年代に…

ブロディーの報告書

ボルヘスの短編小説11編。ボルヘスの短編小説はとても難解で読み難い。でもこの短編集は伝奇集よりは遥かに読み易い。ボルヘスは博学なのでラテンアメリカの歴史上の人物が沢山出てくる。訳注があるので有難い。決闘やらナイフやら居酒屋やらガウチョやらと…

アーモンド

ソン・ウォンピョン氏のアーモンドを読了。韓国では30万部を超えるベストセラーだとか。人よりも扁桃体の大きさが小さく共感する力が無い高校生の青年。人は一人では生きていけない。人の出逢いを通じて徐々に共感する力を取り戻す青年の物語。 共感はよく論…

ロサリオの鋏

コロンビアの作家のホルヘ・フランコが書いた「ロサリオの鋏」を読破! まずコロンビアと聞いて何が思いつくだろうか。コカインの製造元、麻薬組織によるテロ事件、銃による殺人事件。兎に角、暴力的で治安の良くない国。正しくその通りなのだが人と人との繋…