2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

魯迅

魯迅の「酒楼にて/非攻」を読了。光文社の古典新訳をよく読む。ラテンアメリカ文学だったりブラジル文学だったりマイナーな作品が多いのがいい。今回は魯迅の短編集を読了。 魯迅の作品は一言で言って悲哀に満ちている。基本的に読書って孤独な行為だと改め…

流刑

パヴェーゼの「流刑」を読了。パヴェーゼの自伝的小説である。主人公のステーファノは首都の監獄生活から解放されてイタリアの最南端に流刑になった。実際にパヴェーゼ自身も反ファシズム活動で逮捕されローマで監獄生活を送った。南イタリアと言えばナポリ…

Mr.children 道標の歌

面白かった。久しぶりに読むノンフィクションだが、ミスチルが大好きなので楽しみながら読んだ。音楽評論家の小貫信昭氏が初期の名曲から現在の名曲まで順々に辿って行く。まずなぜグループ名がMr.Childrenなのか?文法的に間違っているが、大人から子供まで…

「他者」の起源 ノーベル賞作家のハーバード連続講演録

トニ・モリスンは非白人で女性で全く新しいタイプの作家だった。アメリカの人種差別は根深い。今でさえBLACK LIVES METTERのデモ行進がニュースで流れている。でも一方でアメリカでは真摯に人種差別問題に取り組んでいる風にみえる。イギリスはまだまだ白人…

血みどろ臓物ハイスクール

基本的に文学で生計を立ててきた人は圧倒的にアウトローが多い。古くいえば掌編小説で有名なO・ヘンリーは経済関連の罪で服役している。ドストエフスキーは非合法の集まりに参加した罪でシベリア流刑だ。 フランスの作家のジャン・ジュネなんて軽微な罪だが…

失踪者 

読書は何時も根気がいる。じっとして何かを取り組むのって集中力がいるよね。一日一回は必ず読書をする習慣を身に付けようとしている。今までカフカ長編3部作を全部読んだが「失踪者」が一番読みやすくて面白いと思った。「城」は長過ぎて疲れるし、「審判」…