ブロディーの報告書

 

 ボルヘスの短編小説11編。ボルヘスの短編小説はとても難解で読み難い。でもこの短編集は伝奇集よりは遥かに読み易い。ボルヘスは博学なのでラテンアメリカの歴史上の人物が沢山出てくる。訳注があるので有難い。決闘やらナイフやら居酒屋やらガウチョやらとてもマッチョな雰囲気が漂う短編集だった。ヘミングウェイ並の男らしさを感じた。とはいえラテンアメリカは広い!ボルヘスの出身地のブエノスアイレスは勿論、ウルグアイモンテビデオ、コロンビアのカルタヘナ、出てくる地名は南アメリカ全土に及ぶ。