2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

奇食珍食糞便録

椎名誠の著書を初めて読む。まさかこんなにユーモアがあって面白い人だったとは思わなかった。まずタイトルのインパクトが凄い。糞便録なるパワーワードを初めて聞いた。世界のトイレ事情を綴った本だ。内容の3分の1は世界の珍しい料理について。 私も海外の…

荒木飛呂彦の漫画術

荒木飛呂彦の漫画術を読了。いやあ、これだけ綿密な準備をして漫画を描いているのは荒木氏ぐらいだろう。もう哲学の域に達してるレベル。徹底的に下準備をして自己分析して冷静に論理的に漫画を描いている。世界的にも人気のある彼の代表作でもある「ジョジ…

あたらしい名前

ノヴァイオレット・ブラワヨの「あたらしい名前」を読了。 すごい。ちょっと放心状態。アメリカで移民として生きる上での困難と喜び、貧しい祖国への恋しさと失望の葛藤を若い女性の視点で見事に描いている。 著者のブラワヨはアフリカのジンバブエから若く…

ある青春

パトリック・モディアノの「ある青春」を読了。20歳の男女の出会いを描いた静かでとても美しい小説だ。モディアノは人物描写が上手いなと思った。熟練した技術の持ち主だ。兵役上がりのルイは都会に出たばかり。パリで鬱蒼とした日々を送るオディールの二人…

シュナの旅

良い本は再読するようにしている。記憶力が悪いので直ぐに忘れてしまうので再読するのだが。「シュナの旅」は元々はチベットの民話だったそう。金色の種を探すために西に旅発つシュナ。テアとの出会い。神秘的な雰囲気。宮崎駿の絵には非情な美しさがある。…

戦場を歩いてきた

佐藤和孝の戦場を歩いてきたを読了。私は学生時代からチェチェン戦争とかアフガニスタン戦争とか日本からは遠く離れた異国での出来事にとても興味があった。チェチェン戦争関連ではアンナ・ポリトコフスカヤや常岡浩介の著書も読んでいた。多分、戦争ジャー…

消えたフェルメール

朽木ゆり子氏の消えたフェルメールを読了。面白かった。フェルメールの絵画に起こった盗難事件の話。1990年3月に アメリカのボストンのガードナー美術館でフェルメールの「合奏」とレンブラントとドガの作品が何者かによって盗まれた。今も行方不明のまま。…