2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ドリトル先生航海記

ずっと前からこの本が欲しいと思っていた。実は文庫化するまで待っていたのだ。予想通り、文庫化されたので買った。翻訳者は生物学者の福岡伸一氏で新訳だ。イギリスの海洋冒険小説って本当に面白いよねってつくづく思う。同じ島国なのに内気な日本人とはえ…

狩りの時代

2016年、2月18日、津島佑子は亡くなった。彼女は死の直前まで書き続けていた。書くこと自体が生きることそのものだった。自伝的な要素が強い小説。津島が12歳の時に亡くなった3歳年上の兄の思い出と、差別の物語。そして大家族の物語だ。 少し整理してみよう…

安野光雅 絵の教室

安野氏の絵を知ったのは、ちくま文庫のシェイクスピア全集だった。表紙は安野氏のとても個性的な画でシェイクスピアの世界観を見事に描いている。 安野氏の絵がカラーで掲載されていて、とても有意義な読書だった。風景画が特に良いと思う。安野氏の故郷の島…

ドリトル先生アフリカへ行く

ヒュー・ロフティングのドリトル先生アフリカへ行くを読了。 まず第一に金原瑞人氏の翻訳は何時も読みやすい。 動物が沢山出てくるので動物好きの人は読んだ方がいい。 オウムのポリネシアから動物の言葉を教わったドリトル先生のアフリカへの航海記だ。 搭…

ジャック・ドフニ 海の記憶の物語 津島佑子

初めての津島佑子の作品を読む。タイトルに惹かれて図書館で借りた。抜群に面白い小説。でも知らない知識が多過ぎて辞書を片手に読み続けた。手強い読書だった。この小説を読む上で欠かせないキーワードは「アイヌ」「キリシタン」「マカオ」である。いつだ…