2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

サルガッソーの広い海

ジーン・リースのサルガッソーの広い海を読了。正直に言ってちょっと難解で一回読んだだけではよく分からない印象。池澤夏樹の解説があって理解出来た箇所もあるが人物相関図が複雑で誰がミスアントワネットの父親で誰がアントワネットの兄なのか(そもそも兄…

半分のぼった黄色い太陽

アフリカから凄い小説家が出てきた。チママンダ・ンゴズィ・アディーチェだ。ナイジェリア出身の作家で今はアメリカとナイジェリアを往復する生活を送っている。本書はビアフラ戦争を取り扱った歴史小説だ。あまり聞き馴れない名前だが海外ではナイジェリア…

遠いやまなみの光

前回、レビューした浮世の画家がとても良かったのでイシグロのデビュー作でもある本書を読了。ちょっと不明瞭な部分があって正直、解りにくい作品だと思った。悦子は外国人の男性と再婚してイギリスの田舎に住んでいて、長女の景子は自殺して次女のニキとの…

華氏451度

華氏451度は映画がとても良かったので小説も読んでみた。沢山の書物からの引用があるので、本好きにはたまらない物語だ。旧訳と新訳を両方持っていたが新訳の方がいいと思う。焚書って言葉はちと古臭く新訳には相応しくないので昇火という造語を使ってたのが…