ヘミングウェイ短編集

ヘミングウェイの生き方が好きだ。彼みたいに旅をしながら住む場所を変えながら生きるスタイルに憧れる。シカゴで生まれパリで文学修業しキューバに移住しアフリカを旅しながら小説を書いた。そして自然や動物がすきだった。彼は少年時代から狩猟が好きで作品には自然への崇拝が感じられる。ヘミングウェイの長編は戦争をメインに扱った作品が多いので私はキリマンジャロの雪などの自然と共に生きる人物を描いた短編の方が好きだ。

 

ヘミングウェイ短篇集 (ちくま文庫)

ヘミングウェイ短篇集 (ちくま文庫)

 

 

 

魔法の樽

バーナード・マラマッドの魔法の樽を読了。短編集だがどの作品も非常に面白かった。翻訳は新訳だそうだそうでとても読みやすかった。マラマッドの作品は今まで何回も訳されていて多くの翻訳者たちが彼の作品を褒め称えている。本作家に限ったことではないが、名作はというのは多数の訳書が存在する傾向がある。本書を読むには作者のバックグラウンドを知る必要ある。マラマッドはニューヨーク出身でユダヤ系の移民なので、物語の多くはニューヨークが舞台だったりユダヤ人が何回か登場する。イタリアを舞台にしたユダヤ人女性との恋愛を書いた物語は特に好きだ。イタリアの美しい街並みが想像出来きる。最後は驚くような秘密が彼女から告白され、主人公のユダヤ系の青年はショックを受けるが決して悲しい結末ではない。マラマッドの作品の特徴は物語の途中で謎が出てきて最後にその謎が明かされるので全部読みたくなってくる。読者の心理を突くのが上手い作家である。

 

魔法の樽 他十二篇 (岩波文庫)

魔法の樽 他十二篇 (岩波文庫)

 

 

 

本を読む人

今年最初の本だ。いい本を読んだ後の読後感に浸っている。パリ郊外に住んでいる貧しいジプシーの大家族は母1人、成人した子供5人、その嫁の義理の娘4人、孫8人でキャンピングカーの中で荒れ果てた土地に暮らしている。当然、子供達は学校にも行っていたいので文字が読めない。仕事もしていないので盗品を売りさばく事によって生活をするしか無い。彼らは家族の絆を大切にして特に一家の大黒柱である母のアンジェリーヌは力強く頼りなれる存在で子供たち義理の娘たちにも愛情深い。生活は乏しかったがそれでも家族愛で満たされていたので幸福だった。ある日彼らに本を読んでくれる女性が現れる。女性は何とか読書の面白さ、教育の必要性を本を読むことによって伝えようとする。最初は大家族は彼女を外人と警戒するが、毎週水曜日に雨の日や嵐の日も欠かさず来て子供たちに童話を読み聞かせてくれるエステールに徐々に心開いてく。
映画を観たような気分。脳裏に物語の光景が鮮明に浮かぶ。本書は1997年に出版され現在も読み継がれている。一時的なベストセラーでは無く本書のようなロングセラーは良い本に出会う確率が高い。貧困層、迫害される人たち、弱者側の立場を描いた作品が好きなのかもしれない。パリのエッフェル塔あたりに観光に行くといたるところにジプシーと思われる人たちがいる。ヨーロッパではパリはかなり多い。筆者であるフェルネはパリ出身で幼い時から彼らの存在を身近に感じていたのだろう。本書を書くために、ジプシーに関して入念に調べ上げまるでそこに住んでいるようだったとフェルネは述懐する。フェルネ自身も子供を3人産み母親としての視点が物語によく表現されていて子供たちへの寛大さに私は感服した。そこが私は一番印象に残った。

 

本を読むひと (新潮クレスト・ブックス)

本を読むひと (新潮クレスト・ブックス)

 

 

 

チェコ、プラハに行ってきた!

もう50ヶ国ぐらい旅行に行っている。旅するのが疲れる時もあるがそれでも旅をするのが楽しいのだ。まさか自分がこんなに沢山の国を旅行で来たなんて信じられない。とても幸運だったと思う。まだ行っていない国も沢山あるが、ひとまずちょっとしばらく旅行に行くのは控えようかなと思う。やはり旅をするのもそれなりの体力が必要なのである。ちょっと何回もヨーロッパを往復するのは結構疲れるのである。もう今年で31歳だがいまだに自分が何の為に生きているのか分からない。自分のしたい事が何かもはっきりしない。ただ時間だけが過ぎている。本当にどうしたものか。

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キャサリン マンスフィールド

 キャサリン マンスフィールドの短編集を読了。マンスフィールドはヴァージニアウルフの交友関係を調べてたら彼女の存在を知った。一言で言って非常に優れた小説家だなと思った。人生の悲哀とか孤独を絶妙な文章で描ける作家だ。マンスフィールドの小説修業はアントン・チェーホフの影響が強く確かに彼女の作品は読んでいてチェーホフに似ていると思う。でも彼女にしかない独創性を感じた。本書には15編の短編が収録されていてどれもよく上手く書かれていて読んで良かった。特に彼女の出身地であるニュージーランドの海を舞台にしている「湾の一日」の自然描写はとても美しい。登場人物も愉快で面白い。マンスフィールドは終生病弱で僅か34歳の若さでこの世を去った。本作品以外にもちくま文庫からも短編集が出版されているのでそちらも読んでみようと思う。彼女の残した作品はこれからも読み継がれていくだろう。

マンスフィールド短編集 (新潮文庫)

マンスフィールド短編集 (新潮文庫)

 

 



なぜ旅の出るのか?

 相変わらず旅行に行っている。もう日本、台湾、バチカン市国マカオと香港を含めると49カ国になる。殆どの貯金は旅費に費やした。来年でパスポートは切れるが50カ国ぐらい10年間で行った事になる。もっと旅をしたい。新しい全く見知らぬ土地を歩きたい。先月はギリシャスロバキアハンガリーを旅した。結局の所、自分には旅行をする事ぐらいしか趣味が無いのだ。ひたすら移動したり人間観察をしたり現地の食事を食べたり良いホテルに泊まったりするのが楽しいのだ。作家の池澤夏樹氏から影響を受けていると思う。彼は旅をする作家だ。しかも世界中旅行に行っている。そんな風に私もなりたい。しかしお金が無いので働いて旅費を稼がなくてはならない。これからどうなる事やら。今まで格安航空券で旅行に行って安い食事を食べて来た。ヨーロッパではケバブが安くて美味いので私は大好きだった。来年の1月にはチェコに行く予定である。

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ブタペストのくさり橋

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インド夜想曲

 とても美しい小説だった。150頁程の中編小説である。私がなぜこの本を手に取ったか。タイトルが気になった。インドを舞台にした小説が面白くないはずがない。ボンベイ、ゴア、マドラスと私が旅したインド旅行とルートが一緒だったので尚更読みたくなった。その上須賀敦子氏の翻訳である。本書はとても幻想的でインドの文化的な側面を上手く描写している。中編だがその分、一語一句、奥が深いと思った。物語の主人公は過去の友人を探しにインドに旅に出る。インドの貧困を知ったりインドの豪勢なホテルを満喫したり浜辺でのアメリカ人との出会いがあったり、そのどれもがとても美しくリアルだ。最後の結末は私にはとても予想出来なかった意外な展開だったが、筆者の小説家のレベルの高さだと思う。全体的に無駄がなく完璧な小説だと思う。インドが恋しくなったら読み返そう。

 

インド夜想曲 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

インド夜想曲 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)