長い長い読書の旅 マルセル・プルースト 「失われた時を求めて」

 まだ第一巻までの感想だが、もの凄い作品。生涯を通して読むに相応しい作品に出会えたと確信している。プルーストの絵画への膨大な知識と格調高い文体。若き日のプルーストは友人と一緒に車に乗って沢山の美術館を訪れていた。イギリスの美術評論家のジョン・ラスキンから影響を受けていた。そしてプルースト自身は著名なフェルメールの研究家だった。元々は大学で哲学を専攻していただけあって哲学的な言い回しの多々出てくる。物語の中心は芸術と哲学と恋愛である。有名なプチット・マドレーヌを紅茶に浸して食べたら過去を思い出すシーンから物語が始まる。とても難解な小説なので理解しづらい表現が何回も出てくるが、とても詩的で美しくもある。翻訳は多数あるが、いくつか読み比べた上、井上究一郎氏の翻訳が決定訳だと私は思う。気長に読書感想をブログに綴ろうと思う。読破する日を楽しみに待って。

 

失われた時を求めて〈1 第1篇〉スワン家のほうへ (ちくま文庫)

失われた時を求めて〈1 第1篇〉スワン家のほうへ (ちくま文庫)

 

 

 

わたしの名は赤 オルハン・パムク

 2006年にノーベル文学賞を受賞したオルハン・パムクは故郷のイスタンブールを舞台に本作を書き上げた。学生時代は画家を目指していただけあって絵画への造詣も深い。オスマン帝国時代のお話なのでちょっと日本人には馴染みが薄いので分かりづらい点もあるが最後まで読むに値する作品だと思う。

 

わたしの名は赤〔新訳版〕 (上) (ハヤカワepi文庫)

わたしの名は赤〔新訳版〕 (上) (ハヤカワepi文庫)

 

 

 

ラテンアメリカ十大小説 木村榮一

 ラテンアメリカ文学の入門書である。新書なので文字数も多くなくリラックスして読める。本書を参考に何作か読んでみたいのが見つかった。例えば失われた足跡とかは超面白そう。ラテンアメリカ文学といえば幻想的で魔術的な作品が有名である。私は基本的にペシミズムだがマジックリアリズム的な小説も大好きだ。旅行ではまだ南米には行った事は無いがいつか行ってみたい。安い航空券が見つかり次第。

 

ラテンアメリカ十大小説 (岩波新書)

ラテンアメリカ十大小説 (岩波新書)

 

 

 

ロミオとジュリエット

 イタリアに行きたくてしょうがない。ロミオとジュリエットの舞台はイタリアのヴェローナである。世界中で読み継がれる作品を読む事はあまり無い。私は捻くれ者だからあまり名作は読まない。でも私の尊敬している作家さん達が皆シェイクスピアロミオとジュリエットは完璧な小説だというので、読んだ。確かに始まりから終わりまで無駄がなく辻褄が合っている。近々実際にヴェローナに訪れよう。

 

ロミオとジュリエット (新潮文庫)

ロミオとジュリエット (新潮文庫)

 

 

 

ヴェニスに死す

 ヴェニスに行きたい。ヴェニス(ヴェネチア)は世界で最も美しい都市と皆が声を揃えて言う。トーマス・マンヴェニスに死すは昔の作品だが名作は衰える事はない。ドイツ文学者の高橋義孝氏の翻訳は大変素晴らしくマンの文体をそのまま日本語に訳している。映画も観た。こちらも原作の美しさを忠実に再現している。短い作品なので気軽に読めるのもいい。

 

トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す (新潮文庫)

トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す (新潮文庫)

 

 

 

緑の家 バルガス リョサ

 2010年にノーベル文学賞をとったペルー出身の作家、マリオ・バルガス・リョサの代表作である「緑の家」を読了。いや〜面白かった。登場人物が沢山出てくるので名前を覚えるのが大変だった。まるでトルストイの「戦争と平和」のようだった。実際にリョサは青年期に「戦争と平和」を読んでいる。もしかしたら影響を受けてるかも。何と言っても物語の舞台がペルーのピウラという実在する都市とアマゾン川で普段私が知る事のない世界だったのでとてもエキサイトして読めた。ピウラはペルーの第2の都市でリョサは幼い時にそこで暮らしていたのだ。砂漠地帯でペルーの首都リマとはあまりいい関係ではないらしい。アマゾン川リョサが実際に訪れて綿密に調査を行った上で本書を著しているので大変リアリティがある。物語は5つに分かれていてそれがだんだんと交差して最終的に全てが繋がっていくという設定だ。ラストは若干腑に落ちない点もあったがペルー人の南米の生活様式についてはとても興味深く読めた。他にも多数の小説があるのでまた機会があればリョサの作品を読んでみたい。

 

緑の家(上) (岩波文庫)

緑の家(上) (岩波文庫)

 

 

 

フランスに行ってきたよ!

 今日フランスから帰ってきた。いやーかなり疲れたわ。パリしか行ってないけど楽しかった。よくフランス人は冷たいとか言われるけどそんな事はなくて思ってたよりもまあまあ親切だった。パリ症候群なんて言葉があるぐらいだから行く前はかなりビビってたけどそんな事はなかった。ただ怪しい署名活動の軍団には何回も声をかけられたが。一週間ほど滞在したけどほぼ毎日、ひたすら美術館や博物館を観に行ってた。俺ははっきり言って美術や芸術にはそんなに興味は無いのだけど美術館の建物の中が静かでエアコンも効いていて居心地がいいから行くのだ。後は絵や彫刻を観ていると癒される。だからそんなに深い意味はない。フランスにきてまず始めに驚いたのは超多民族国家である事。ニューヨーク以上に人種が沢山いた。外国人とってはパリは住みやすいだろうなと思った。だってパリには移民が多いから。ただ住むには物価が高すぎるし主食がパンだし俺はちょっと難しいかな。水が3ユーロって…

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エッフェル塔に登るのには長蛇の列が出来てたよ。

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フランスパン。1.7ユーロ。

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ロダン美術館。

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ピカソの美術館も行ったよ。

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ルーブル美術館も行ったよ。

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凱旋門デカイ。

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優雅な景色。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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