アイスランド 絶景と幸福の国へ

 

 まだシーナとの旅を続けようと思う。本書のテーマは幸福についてだ。シーナの深い洞察力で日本と旅先の海外を比べて一体幸福とは何なんだろうと考える。物質的な豊かさと幸福は実は比例しないのだ。アイスランドの現地のガイドさんに日本は毎年三万人の自殺者がいますっと吃驚するような事をいうシーナ。確かに一昔前前まではそれぐらいはいたが確か今は2万人をきるぐらい。ガイドさんはアイスランドの人口が30万人なので毎年3万人が自殺したら10年でこの国の人々はいなくなってしまいますと言う。

 

 そもそも、何故今回の旅先がアイスランドになったのは何故だろう。北欧は総じて幸福度が高いと言われる。日本の無表情でマニュアル通りにしか喋れないレストランの店員や電車の中でスマホばかりいじっている人たちに違和感を覚えたシーナ。本当の幸福を確かめるためにアイスランドを選んだのだと思う。

 

 シーナは3週間、アイスランド中を駆け足で回った。アイスランドいう名前だけあって至る所に氷河があり、氷河から流れ落ちる壮大な滝があった。火山口の中まで見学させてもらった。シーナが敬愛する作家のヴェルヌの地底旅行のモデルとなった氷河にも登った。そして現地に住む家族の招きで一緒に食事をとった。。あなたにとって幸福とは何ですか?っと率直な質問のシーナに「安全に家族といる時に幸せを感じる」って答える鮫漁で働いている、ベネディクトさん。色々、考えさせられる読書だった。日本の家族の絆の薄さは異常だなと思った。日本に家族団欒で食事をとる家庭は今どれくらいいるのだろうか。