砂の本

 ホルヘ・ルイス・ボルヘスの砂の本を読了。ボルヘスの博学な知識に圧倒された。短編集であるが、どれも奥が深くて密度が高いので時間をかけてゆっくり読了。どうすればこんな古今東西の物語を創造できるのだろう。ボルヘスブエノスアイレス国立図書館の館長だった。幼少期は親の持つ沢山の書物に囲まれて育って来た。本作品には日本からは吉良上野介を取り扱った物語もあり、千夜一夜物語からのお話もある。勿論、表題作の砂の本の舞台はブエノスアイレスで他の短編には南米の地名や文化が数多く登場する。読了後に新しい知識が身に付いたような。ミロンガとは初めて聞く言葉だったが、アルゼンチンの踊りの音楽だそうだ。