2016-09-19から1日間の記事一覧

長い長い読書の旅 マルセル・プルースト 「失われた時を求めて」

まだ第一巻までの感想だが、もの凄い作品。生涯を通して読むに相応しい作品に出会えたと確信している。プルーストの絵画への膨大な知識と格調高い文体。若き日のプルーストは友人と一緒に車に乗って沢山の美術館を訪れていた。イギリスの美術評論家のジョン…

わたしの名は赤 オルハン・パムク

2006年にノーベル文学賞を受賞したオルハン・パムクは故郷のイスタンブールを舞台に本作を書き上げた。学生時代は画家を目指していただけあって絵画への造詣も深い。オスマン帝国時代のお話なのでちょっと日本人には馴染みが薄いので分かりづらい点もあるが…

ラテンアメリカ十大小説 木村榮一

ラテンアメリカ文学の入門書である。新書なので文字数も多くなくリラックスして読める。本書を参考に何作か読んでみたいのが見つかった。例えば失われた足跡とかは超面白そう。ラテンアメリカ文学といえば幻想的で魔術的な作品が有名である。私は基本的にペ…

ロミオとジュリエット

イタリアに行きたくてしょうがない。ロミオとジュリエットの舞台はイタリアのヴェローナである。世界中で読み継がれる作品を読む事はあまり無い。私は捻くれ者だからあまり名作は読まない。でも私の尊敬している作家さん達が皆シェイクスピアのロミオとジュ…

ヴェニスに死す

ヴェニスに行きたい。ヴェニス(ヴェネチア)は世界で最も美しい都市と皆が声を揃えて言う。トーマス・マンのヴェニスに死すは昔の作品だが名作は衰える事はない。ドイツ文学者の高橋義孝氏の翻訳は大変素晴らしくマンの文体をそのまま日本語に訳している。映…

緑の家 バルガス リョサ

2010年にノーベル文学賞をとったペルー出身の作家、マリオ・バルガス・リョサの代表作である「緑の家」を読了。いや〜面白かった。登場人物が沢山出てくるので名前を覚えるのが大変だった。まるでトルストイの「戦争と平和」のようだった。実際にリョサは青…