老いぼれグリンゴ

カルロス・フエンテスの老いぼれグリンゴを読了。以前私がメキシコに旅行に行った時に驚いたことがある。メキシコ人が読書好きでいたるところで古本市場を見かけたことだ。マンの作品やウルフ、ワイルド、世界文学が揃っていた。駅前にも本が置いてあった。…

夜間飛行

サン=テグジュペリの夜間飛行を読了。最近、チャトウィンのパタゴニアを読んだが作中でこの作品に触れる箇所がある。夜間飛行はパタゴニアでの郵便飛行機を描いた作品だ。新潮社の翻訳はかなり古い。だから光文社の古典新訳を選んだ。素晴らしい翻訳。言葉…

君たちはどう生きるか

宮崎駿の本書の映画化決定を機会に読了。挿絵があって非常に読み易かった。宮崎駿は消費するよりも生産する側になりなさいと言ったが、この名言はこの作品に書かれているので宮崎駿が本書に相当、影響を受けたのがわかった。映画が楽しみである。 君たちはど…

パタゴニア

チャトウィンのパタゴニアを読了。すごい。紀行文学の傑作。情報量が多くて中身が一杯詰まっている。優れた学術書を読んでいるような気がした。それでも全然堅くない。小さな物語がいくつも入っている。全てはパタゴニアについて関係している。日本からはは…

十二夜

松岡和子さんの翻訳はいい。 良い作品だった。 シェイクスピア全集 (6) 十二夜 (ちくま文庫) 作者:W. シェイクスピア 発売日: 1998/09/01 メディア: 文庫

あしながおじさん

あしながおじさんの新訳を本屋で発見したので購入。訳者は岩本正恵さん。以前読んだ世界の果てのビートルズも彼女の翻訳で非常に読みやすい。本書の翻訳を最後に亡くなったしまった。とても惜しい方を亡くしたと思う。まだ50歳だった。ご冥福をお祈りします…

アフリカの日々

アイザック・ディネーセンのアフリカの日々を読了。ずっと積読だった本。中々読む気になれなかった。私の妙な先入観があったからだ。人種差別的な西洋人からみたアフリカ本と私の中で決めつけていた。驚いたのは著者のデンマーク人のディネーセンは最大限の…

太平洋の防波堤、愛人 ラマン、悲しみよ こんにちは

長らく積ん読だった河出書房の世界文学全集のサガンとデュラスの作品を読了。監修は池澤夏樹だが彼のセンスの良さには畏れいる。彼の全集を全部読めばそれだけで世界中に旅行に行った気分になれる。この全集には異文化への理解も多い。デュラスは彼女の出生…

トルストイ 文読む月日 上

トルストイの代表作といえば戦争と平和だっりアンナカレーニナだったり膨大な長編小説で読破するのに時間が掛かる。正直にいって読むのが億劫だ。でも文読む月日は短編も入っているので大変読みやすい。トルストイの短編を読むだけでも十分に彼の魅力に触れ…

再読 インドへの道

インドへの道が書かれてもうすぐ100年になろうとしている。1924年に本書は書かれた。3年ぐらい前に読んだが細部まで詳しく覚えていなかったので久しぶりに再読した。何回でも読み直したくなるぐらいの面白さがある。 現在はグローバルの時代だ。航空券が安く…

大地のうた

こういう美しい小説が誰にも読まれずに埋もれているのは勿体無い。Amazonのレビューは誰も書いてない。長らく絶版になったいたのを2008年に新装されたのが本書。ベンガル語からの翻訳でとても瑞々しい日本語。翻訳者に感謝したい。カースト制度の最上位のバ…

アルトゥールの島

モランテのアルトゥーロの島を読了。ナポリを南下し地中海にある架空の島が舞台の物語。主人公のアルトゥーロはまだ14歳の少年である。面白くて魅力的な設定。14歳の思春期で移ろいやすい性格を巧みに描いている。中山エツコ氏の新訳も素晴らしい。 アルトゥ…

星の王子さま

サン=テグジュペリ自身が描いたカラーの挿絵付き。 星の王子さま (岩波文庫) 作者:サン=テグジュペリ 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2017/07/15 メディア: 文庫

オンザロード

ケルアックのオンザロードを読了。 オン・ザ・ロード (河出文庫) 作者:ジャック・ケルアック 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2010/06/04 メディア: 文庫

マンスフィールドパーク

初のジェイン・オースティンのマンスフィールドパークを読了。 高慢と偏見 (中公文庫) 作者:ジェイン・オースティン 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2017/12/22 メディア: 文庫

サルガッソーの広い海

ジーン・リースのサルガッソーの広い海を読了。正直に言ってちょっと難解で一回読んだだけではよく分からない印象。池澤夏樹の解説があって理解出来た箇所もあるが人物相関図が複雑で誰がミスアントワネットの父親で誰がアントワネットの兄なのか(そもそも兄…

半分のぼった黄色い太陽

アフリカから凄い小説家が出てきた。チママンダ・ンゴズィ・アディーチェだ。ナイジェリア出身の作家で今はアメリカとナイジェリアを往復する生活を送っている。本書はビアフラ戦争を取り扱った歴史小説だ。あまり聞き馴れない名前だが海外ではナイジェリア…

遠いやまなみの光

前回、レビューした浮世の画家がとても良かったのでイシグロのデビュー作でもある本書を読了。ちょっと不明瞭な部分があって正直、解りにくい作品だと思った。悦子は外国人の男性と再婚してイギリスの田舎に住んでいて、長女の景子は自殺して次女のニキとの…

華氏451度

華氏451度は映画がとても良かったので小説も読んでみた。沢山の書物からの引用があるので、本好きにはたまらない物語だ。旧訳と新訳を両方持っていたが新訳の方がいいと思う。焚書って言葉はちと古臭く新訳には相応しくないので昇火という造語を使ってたのが…

浮世への画家

カズオ・イシグロの浮世への画家を読了。彼の著書は日の名残りを読んでから2作目である。以前に充たされざる者と私たちが孤児だったころを読破しようと挑戦したが、冗長だったり時間軸が急に飛んだりして混乱して途中で読むのを諦めてしまった。しかし、本書…

世界の果てのビートルズ

またいい本に出会えた。タイトルが気に入ってずっと読んでみたいと思っていた。フォンランドとの国境付近のスウェーデン最北部の物語だ。著者のミカエル・ニエミの半自伝的小説である。スウェーデンの首都のストックホルムは縦に長いスウェーデン国土の南に…

トニオ・クレーゲル

マンの代表作は魔の山である。私の愛読書であるがマンの中編小説もすごい。トニオ・クレーゲルもまさしくマンの代表作の一つだといっても過言ではない。映画でも有名なヴェニスに死すの方が知名度は高いと思うがあの作品は年老いた男の少年愛を書いた作品で…

カフカ 城

長い読書だった。カフカの一番長い小説である城を読了。数年前に一度挑戦したが、フリーダと学校の教室で寝込む箇所で挫折したのだ。でも今回は何とか読破。測量士であるKはある村に派遣されたがいつまで経っても目的地である城にたどり着けない。松岡正剛氏…

灯台へ 再読

ウルフの灯台へは前回みすず書房から出ている訳で読んだがちょっと絶版の上に古い訳だったの改めて今度は河出書房の新訳で読んだ。今一般の書店で「灯台へ」が手に入るのは河出書房か岩波文庫かで私は迷わず河出書房の鴻巣氏の訳を選んだ。まずハードカバー…

リア王

シェイクスピアのリア王を読了。漸く、シェイクスピアの四大悲劇を全部読めた。素直に嬉しい。やはりハムレットが一番有名な作品かもしれない。オフィーリアが発狂して川で溺死する場面がミレイの絵で再現されその絵はヴィクトリア王朝時代の最高傑作といわ…

ハックルベリーフィンの冒険

いや。面白かった。毎度毎度月並みの発言で申し訳無いが面白かったの一言に尽きる。本書はマーク・トウェインの最も評価されている作品だ。以前に新潮文庫から出ている方を読んだがちくま文庫の方が遥かにいい。まず挿し絵が美しい。やはり活字だけでは少々…

テンペスト

シェイクスピアのテンペストを読了。シェイクスピアの劇作は面白い。登場人物が立派に描かれていて読んでいて感心する事が多い。ミラノ大公のプロスペローは大変慈悲深いお方だ。実の弟とナポリ王の悪巧みにより孤島に流されたプロスペローは魔法や妖精のエ…

白鯨

海底二万マイルのネモ船長は温厚で冷静な人だった。しかし白鯨のエイハブ船長は激情に駆られて自らを破滅に追い込む狂人だ。私は海洋小説が好きだ。浪漫がある上に非日常的な船乗りの世界を味わえる。白鯨はアメリカ文学の古典として有名だ。上下で1000ペー…

再読 マクベス

前回マクベスを飛行機内で読んだので、あまり頭に入ってこなかった。だから再読した。マクベスの破滅っぷりがすごい。妻に唆され、3人の魔女にも唆され最初は殺人を犯すのに躊躇してたのに終盤になると狂ったように暴れる。悲劇的な最期を遂げるマクベスの物…

背徳の人

アンドレ・ジッドの背徳の人を読了。ジッドの処女作である背徳の人は出版当時は不評だった。タイトル通り、キリスト教の教えに背く内容だからだ。主人公のミシェルは妻との新婚旅行で北アフリカ、イタリアを旅するが、ミシェルは妻を顧みずにアラブの少年に…